弁護士Kubokazの法律雑感

都内で活動する弁護士が、日々思った法律問題について書いています。思ったままに、筆の進むままに書いてますので、「へぇー」という程度にご覧ください。

民法改正でどうなる?-瑕疵担保

今般民法が改正することになり、大きなニュースになっています。 民法は明治29年に制定された法律ですが、平成16年に口語化(それまでは昔のカタカナと漢字の表記だったので、めちゃくちゃ読みにくかったです・・・)されたのを除き、ほとんど改正されずにい…

仲裁合意の留意点

前回、契約書における合意管轄について書いたので、それと関連して、仲裁合意をする場合について触れたいと思います。 仲裁とは、当事者が仲裁人となる人を選んで、その人に双方の言い分を聞いてもらって判断を仰ぐというもので、裁判とは異なる紛争解決手段…

合意管轄

契約書の最後の方を見ると、たいてい「管轄裁判所」とか「合意管轄」といった題名の条文が置かれています。 これは、契約の内容をめぐって訴訟が起こされたときに、訴訟を起こせる裁判所を当事者間で合意するものです。民事訴訟法には、こうこうこういった事…

売買契約における目的物

売買契約は、その名のとおり売主と買主が、何かを売り買いするときに締結するものです。そのため、売買契約書を作成するにあたっては、「何を」売り買いするのか(=目的物)が明確になっていることが重要になります。 「そんなこと当然ではないか!」と思わ…

秘密保持義務

企業間の取引にあたって、秘密保持契約を締結することはよくあります。 お互いに秘密情報を開示するので、その情報はちゃんと秘密のまま守ってね、というもので、内容もそんなに複雑にならないのが一般的ですが、突き詰めると難しい問題がいっぱいでてきます…

知的財産権の共有

土地や建物の権利を複数人で共有するということは一般的です。 ふだんあまり法律に触れない方であっても、例えば親からお金を出してもらって家を買った場合に、持ち分を半々にして登記する、なんてことをした経験がある方は多いのではないでしょうか。 これ…

予防法務

仕事上、契約書のドラフトやチェックをすることが多いのですが、特に契約書のチェックをすると、日本語のレベルからあやしいものが散見されるのに驚かされます。それと同時に、そのような契約書が世の中にあふれかえっている中で、それなりにビジネスが回っ…

ライセンスと権利不行使

知的財産権を取り扱う業務にかかわる人であれば、一度は「ライセンス契約」を目にしたことがあると思います。 このライセンス契約は、簡単に言えば、知的財産権を保有する側が、その権利を利用したい側に対して、「知的財産権の利用を許諾する」という契約で…

ブログ開設

弁護士として働きだして8年目に入りました。 毎日様々な法律問題に向き合う中で、考えたことや感じたことを整理する場として、本ブログを開設することにしました。法律問題に限らず、日々思ったことを書いていくつもりです。 弁護士ってこんなこと考えている…